プール育苗に関しては、多くの水稲農家で導入されていますので、その利点は多くの農家が理解されていると思います。
もしまだ取り組んでいない人がいれば、私が考える利点を挙げますので参考にしていただければと思います。
最大の利点は、水やりに関する時間を短縮できる事かと思います。
稲が芽吹いて床土が見える間であったり、根を張り巡らせられない間は、保水性も弱く蒸発も激しく乾きやすい為、上部からの潅水をする場合は、一日に何度もハウスに通い水をかけてやる必要が出てきます。
また、温度管理の為にハウスの腰のビニルを巻き上げたり下ろしたりと、細かな管理を怠ると、焼いてしまうなどの被害が出たりすることは、育苗をする水稲農家では経験も知識もある事と思います。
そんな点で行くと、ハウス内ないしは路地でシートによる苗葉の保護をして乾燥も抑えながら育てつつ、緑化のタイミングでプール上にして水を張っていく事で、潅水にかける時間と常にハウスの腰のビニルは解放しておいても問題ないので、管理にかける時間が大幅短縮になります。
次の利点としては、成長速度の速さです。
播種から育苗機を経てハウス内に陳列してプール育苗。この間概ね3週間で田植えが可能な状態まで生長します。
どの田んぼに、何日に田植えをするか。
ここから逆算をした形での、播種育苗が出来る事と、密苗による育苗枚数の削減によって播種分散もでき、労働時間の分散短縮も可能となります。
逆にデメリットは無いのか?と言うと、漏水しないシートを張る行為と、最終的なシートの撤去、それと気温が高くなれば成長速度も速くなるので、徒長し易くなるくらいではなかろうかと思います。
プールの均平が取れない事による生育斑も有ったりしますが、大体の高低差の少ない状況を作れたら、多少は誤差の範囲ですし、プールの淵を高くすればある程度成長した後は、たっぷり深水でも育苗が可能になりますし、水がある分安心して他の作業に集中する事も出来る。
したがって、デメリットは私は少ないと思っています。
